Magnolia

（厨房から、カタンコトンと小さな音がする）

～～～♪

（物音の中に隠れ、機嫌の良さそうな歌声も小さく響く）






（心配そうに複数の使用人達が
　それこそ団子のように固まって、厨房内を覗き込んでいた）

（大きく広げた書物には、月見団子のレシピ）

米粉と…水…と……
…む？　粉と水だけで良いのか？
あぁ、砂糖も入れると甘くなるのか。（分量計りつつ）

…ん？追記か。なになに…
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――中秋の名月の時期は「金気」であり、その特色として「色は白」
「金気」の象徴するものは「白・円・堅固」であるから、
月見団子は「白くて丸くて固い」
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なるほど、硬く…か。
ならば、もっと粉を……（ばさー）これくらいかな？
……もっと入れてみようか…（どばさー）
――よし！

（まぜまぜ）
（こねこね）
（ぐつぐつ）
…と、茹ですぎ注意、とありますね。
早め早めに…。（いそいそ）



（ジャーン！）完成しました！

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名称　　　　　　：月見団子っぽいもの
種別　　　　　　：財産（大事なもの）
形状　　　　　　：財産　（自らの勝ち取った日常を象徴する財産です。）
設定　　　　　　：丸く無く歪な形で硬い月見団子。ホウ酸団子ではなく、マダオ（まるで駄目なお団子）。
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完璧です…！
…ちょっと不揃いで不恰好かも知れませんが、そこは愛嬌ですよね。
……少し、固すぎた…かな？　まぁ、こんなもんですよね。


さぁ、早速皆さんに配ってきましょう。
出来立て（しかしガチガチ）が一番美味しいですよねっ（いそいそ）




（※その後）



ふふ、皆さん喜んでくださいました。よかったです♪（ホクホク）
お土産まで頂いてしまって…嬉しいです。

おや？どうかしましたか？
……？（使用人から耳打ちされる）
く、クラウスさんがシナリオ「【中秋の名月】月見団子の罠」で生死不明！？
月見団子の罠…クラウスさんの身に一体何が…っ！！
……食べすぎ、でしょうか？私も気をつけましょう。



皆さん、良い夜を。


←----------------------- ｷﾘﾄﾘ -----------------------→

殺人料理人現る。いや、死なないけど。
アルさんは本当にもう！ってくらい料理が壊滅的です。
前衛的で斬新です。桃のお粥（桃と米を煮込んだもの）を量産したりもします。
でも自分は料理が上手だと思ってます。
何故なら、使用人達が食べてくれて「美味しい」って言ってくれるからです。
月見団子も使用人達の為に山盛りに作って、ニコニコ差し出すのです。
使用人達は大切な坊ちゃんに気付かせぬ様、あの手この手を尽くしております。

お団子お返しもらったり、ありがとうございました（*´(ｪ)｀*）