EB
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この作品は、株式会社トミーウォーカーのPBW『エンドブレイカー!』用のイラストとして、シェダルPL・アルトゥールPLが作成を依頼したものです。 イラストの使用権はシェダルPL・アルトゥールPLに、著作権はsaw絵師に、全ての権利は株式会社トミーウォーカーが所有します。
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付き合い始めてちょうど一年の、リヴァイアサン大祭の日。
丘へ行ったりバザールを覗いたり恋人らしく二人で年に一度の記念日を楽しんで。温もりを確かめ合う様に手を繋ぎ、アルトゥールの家へと向かった。
雪が綺麗だったとシェダルが笑えば、星霊リヴァイアサンが美しかったとアルトゥールが満足気に微笑む。
手慣れた様子で暖炉に火を灯せば、暖かな火が跳ねて、暖炉の側で二人は冷えた体を休ませた。
一つのソファに身を寄せて、寒かったね、とシェダルが人心地ついた様子で呟くと、傍らでくすりと笑う気配。
「貴女が隣に居てくれれば、外でも暖かいですけれど」
此処が、と己の胸に触れて悪戯めいた視線を向けるれば、いつもの調子にシェダルはほにゃっと柔らかな笑みを浮かべた。
「…ボクも。アルと一緒だとあったかい」
柔らかな空気が、ふたつ。
談笑を続けふと会話が切れた頃、タイミングを見計らっていたのであろうアルトゥールがきりだした。
「……用意が出来ました」
小さく一言だけ、ぽつり、と。
その言葉だけでシェダルには伝わり、顔を上げアルトゥールを見る。少しだけ、緊張した面持ち。彼でも緊張するんだ、と言う思いが一層愛しさを募らせた。
冬の初めの日。ある白薔薇の庭園で、アルトゥールがプロポーズをしてから暫くの刻がたっていたが、その後彼から何かを言うことはなかった。以前と変わらぬ、いつも通りの日々を過ごしていた。
すぐに浚っても良いと言うシェダルの言葉に理性が揺れるも、我慢した自分を褒めたいくらいだと苦笑し、箱を開けると中には二つの銀色の指輪が並んでいた。
薔薇の透かしの二つの指輪は、一つでも魅力的だが、合わせる事で違うモチーフになるタイプのもの。
二人でデザインを考えた、この世に二つとない、二人だけの結婚指輪。
「わあ」
完成した其れに歓声を上げるシェダルに、アルトゥールは満足気に瞳を細める。
「シェダル、左手を」
そっと手を差し出して、彼女の左手を預かって。
「――シェダル。貴女への永遠の愛を誓います」
言葉と共に彼女の左手薬指へ、自分の瞳と同じ色の石――紫水晶の嵌った指輪を嵌めた。
指輪の嵌った手を満足気に眺め、嵌めたばかりの指輪に唇を落とす。
「アル!アル、次はボクも」
暫く待っても手を離そうとしないアルトゥールに、焦れたようにシェダルが声を掛けると、きょとり、としてから、そうですね、とアルトゥールは微笑んだ。行動を返してくれるとは思っていなかった。そんな表情で。
ドキドキしながら自分よりも大きな手を取って、同じく自分の瞳の色の石――金緑石の嵌った指輪を嵌めた。
彼の指を、指輪を、愛おしそうに眺めると柔らかな気持ちが溢れてくる。
暖かくて、嬉しくて、愛しくて、大好きだよって、気持ち。
胸がいっぱいになるのを感じながら、ゆっくりとした動きで彼に視線を向けると自然に笑顔の花が咲く。
「大好き。大好きだよアル。ずっと、ずっと…」
優しい気配に、愛おしい想い。
互いの左手を握り合い、自然に指を絡める。
愛しい気持ちをお互いの身体に満たすように、そっと唇を重ねた。
「愛しています、シェダル」
「愛してるよ、アルトゥール」
←----------------------- キリトリ -----------------------→
ひゃあああああああ(*ノノ)お嫁様かわいいいいいいい
渡す時に柄にもなく緊張しちゃうアルさん。
お嫁様、大切にします!
ti do un fiore.:あなたに一輪の花を。花=薔薇の指輪
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